PC,  知識

自作パソコンを始めよう第8回

第1回はこちら→自作パソコンを始めよう第1回

HDDとSSD

さて、前回は電源ユニットを選びましたので必要なパーツは残すところあと僅か、ということで今回は記憶ドライブについてです。

記憶ドライブとは、HDDやSSDのような永久的にデータを記憶しておく所で各種アプリケーションのデータや音楽ファイル画像ファイルなどのメディア類、OSのデータなども保管しています。

HDDもSSDも役割自体は同じなのですが、データの保存方法や仕組みなどは大きく異なり結果、耐久性や価格なども全く違います。

昨今ではHDDもSSDも共に価格が大きく下がってきたため、以前より自由に選びやすくなってきています。

2020年現在はどちらも同じくらい普及している印象ですが、今後は多くがSSDに置き換わっていくと考えられます。

HDDについて

HDDとはHard Disk Driveのことで、プラッタと呼ばれる回転する磁気を帯びた円盤に磁気ヘッドで情報を読み書きします。構造上衝撃に弱くディスクやヘッド、回転部の機械的な故障や埃の侵入などによってディスクに傷が付けばデータの破損等も起こり得ます。

このようにHDDは様々な要因で故障する可能性が高いため、一般的には消耗品として考えられており、重要なデータはバックアップするなど個々人が確実に保護しておく必要があります

そんなHDDですが日々容量は増え価格は下がっているため、大きなデータを沢山保存するにはコストパフォーマンスに優れています。

HDDはどのメーカーが良い?

2020年現在3.5インチHDDを国内で扱っているメーカーは、「東芝」「WESTERN DIGITAL」「SEAGATE」の三社のみとなっています。

東芝は恐らく皆さんご存知かと思いますが、WESTERN DIGITALとSEAGATEも古くからHDDを作っている米国の大手企業です。

各メーカー様々なラインナップを取り揃えており一概にどれが良いというのは難しいのですが、私個人はずっとWESTERN DIGITAL製のHDDを使っています。理由は単純にコストパフォーマンスが良いことと、不具合や故障の話をあまり聞かないからです。

逆にあまりお勧め出来ないなと感じるのはSEAGATE製のHDDです。あまり個別に批判したくはないのですが、故障の話が兎に角多いです。ネットでのレビューもそうですが、実際の知り合いにもSEAGATE製のHDDが壊れた人がいてあながち風評被害ってわけでもないのかもと感じてしまっています(完全に個人の感想です)。

勿論、どのメーカー品を買おうが個人の自由ですし東芝製やWESTERN DIGITAL製が絶対に安心ってわけでもありません。最初にも申し上げましたがあくまで消耗品と捉え、バックアップ等個々人が確実に行うことが大切です。

HDDのサイズ

HDDにはいくつかサイズがあります。そもそもPCケース内のベイに設置する内蔵タイプとUSBなどで接続する外付けタイプがありますが、ここでは内蔵タイプについてお話しします。

内蔵タイプのHDDには3.5インチと2.5インチの二種類があるのですが、PCに使われるものは3.5インチがほとんどで、2.5インチは一部のゲーム機やレコーダーに使われているようです。

そもそも2.5インチというのはSSDの大きさと同じでその市場は現在SSDが殆どを占めているので2.5インチHDD自体見かけなくなってしまいました。

5400rpmと7200rpm

HDDを探していると5400rpmとか7200rpmのような記載があると思います。rpmとは一分間当たりの回転数のことで、ディスクの回転数は読み書きの速度に影響します。

数値の大きいものほど読み書きのスピードも速いのですが、その分騒音が大きくなったり発熱や消費電力が増えたりもします。このようにメリットに比べデメリットのほうが大きいと感じる人も多く、低回転数を選ぶ方も沢山います。

後述しますが、最近ではOS起動用などにはSSDを使うことが増え、HDDの読み書きの速度を気にする人があまりいないかもしれませんね。

SSDについて

SSDとはSolid State DriveのことでHDDのようにディスクに記録する代わりに半導体メモリに記録する仕組みで、疑似ディスクドライブや半導体ドライブとも呼ばれます。

SSDは基本的に「NANDフラッシュメモリ」「コントローラ」「DRAMキャッシュ」の三つの部品から成るシンプルな構造です(DRAMキャッシュは高速化などのパフォーマンスに影響する部品で、安価なSSDには搭載されていないこともある)。

SSDの読み書きの速度はHDDに比べ遥かに高速で、HDDのディスクやヘッドといった回転部や可動部がないため静粛性に優れ、また外部からの衝撃などにも比較的強くなっています。

上記のような優れた性能によりSSDはHDDに置き換わりつつあるのですが、いくつかの課題や問題もあります。一つは半導体の性質上寿命(書き込みの回数)が決まっていることです。これは一見すると壊れない限り使い続けることが出来るHDDに劣っているようにも思えるのですが、ソフトウェアにより残りの寿命を確認できることや寿命を迎えてもすぐに使えなくなるわけではなくデータの移行などを行えば問題ないという意見もあります。

もう一つはデータの保持能力の問題です。NANDフラッシュメモリは不揮発性メモリではあるものの、1年~数年の長期間通電がない場合はデータが消失する恐れがあります。

TBWとは?

前述した通りSSDは寿命が決まっていて、一定量以上書き込みを行うとエラーが発生するようになります(データが破損しない限り読み込みは可能)。この書き込み可能回数の目安になるのがTBW(Tera(Total) Bytes Written)と言われています。

が、しかしTBWはJEDECという機関が定めた仕様だそうなのですが、その定義やテスト方法など明確ではない(?)との意見もあります。あくまで性能を示す目安くらいに見ておいたほうが良いかもしれません。

MLCやTLCってなに?

SSDのスペックを見るとMLCやTLCなどの記載があることがあります。SSDに使われている半導体NANDフラッシュメモリは、容量を増やす場合必然的にセルと呼ばれる区画の数を増やす必要があります。するとその分NANDフラッシュ自体の大きさも大きくなってしまうためなかなか大容量化が進みませんでした。

そこで出てきたのがマルチレベルセル(MLC)です。これは通常のシングルレベルセル(SLC)が一つのセルに1bitの書き込みを行うのに対し、一つのセルに2bitの書き込みを行えるようにしたものです。こうすることで容量を二倍にすることが可能になり、同じような仕組みで一つのセルに3bit書き込むトリプルレベルセル(TLC)、4bit書き込むクアッドレベルセル(QLC)が誕生し低コスト化や大容量化が一気に進みました

いまではSLCのSSDは殆ど見かけなくなるほどマルチレベルが普及しているのですが、前述の通りNANDフラッシュメモリには書き込みできる回数(寿命)が決まっているため、一つのセルに書き込むbit数が多くなる程寿命は短くなります。

近年のSSDの低価格化や大容量化の背景にはこのような事情があり、今後も低価格大容量化と同時に低耐久化も進んでいくと考えられます。

SSDのサイズ

SSDのサイズは基本的に2.5インチとなっており接続インターフェースとしてはSATA接続、通信プロトコルとしてはAHCIが使われていますが、近年ではM.2 SSDというタイプもよく見かけるようになりました。M.2 SSDはマザーボードのM.2スロットなどに直接設置するタイプで”通信はSATAまたはPCIE”により行い、”通信プロトコルは(基本的には)SATA接続ではAHCI、PCIE接続ではNVMe”を使用します(ごく稀にPCIE接続×AHCIコントローラのタイプがあるらしいです)。

M.2 SSDは従来の2.5インチSSDよりも速いといった説明がされていることもありますが、速いのはあくまでPCIE接続(NVMe)なのでありSATA接続であればM.2も2.5インチも変わらないはずです(勿論コントローラの性能やキャッシュの有無などによって速度は変わってきますが)。

つまり、より高速のSSDを採用したい場合は、マザーボードのM.2スロットとM.2 SSDが共にPCIE接続(NVMe)に対応している必要があるのです。とてもややこしいのです。

※SSDは高速に通信を行うほどコントローラ部が発熱します。一部のSSDにはサーマルスロットリングと言って発熱に性能を抑える機能があったりしますが、ヒートシンクなどを使っての冷却が必要になることがあります。

まとめ

少し長くなってしまいましたがまとめると、

  • 大容量のデータを頻繁に扱うならHDD
  • OS起動など高速に行うならSSD
  • SSDの寿命はSLC>MLC>TLC>QLC。(TBWもあくまで目安!)
  • SSDの速度はPCIE(NVMe)>SATA(AHCI)。(M.2かどうかは関係ない!)

といった感じです。かなりややこしいですよね。可能な限り正確な情報をお伝えしたいと考えています故、もし間違った部分があれば教えてくださると助かります!

何度もしつこいようですが、HDDもSSDもあくまで消耗品です。大切なデータは各自でバックアップを取るなどしてしっかり保護しましょう!

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